中国語を勉強する際に必要なマインドセット(心構え)は持っていますか?
あなたは中国語の勉強にどれだけの時間と労力を割いていますか?
毎日30分?週に1時間?
例えば中国語を使って挨拶ができれば良い。簡単な自己紹介ができれば良い。という程度であればたまに気が向いた時に軽く勉強して、日常会話フレーズを覚える程度で目標は達成できるでしょう。
でももしあなたが中国語を使って『中国人と意思疎通を図れるようになりたい』とか『ビジネスで活用したい』という目標なのであれば、中国語学習に対する決意、マインドセットはしっかり持っておくべきです。
継続した努力なくしては中国語をマスターすることはできません。
これは中国語に限らず、英語やドイツ語など他の言語を勉強する時でも同様です。
世の中には『簡単に語学マスターできるよ系』の教材があふれている
書店などに行けば語学学習の教材はたくさんあります。
またウェブ上でも語学学習をサポートする内容のサイトは多くあります。
そしてそれら教材やサイトではあなたの興味をそそるキャッチコピーが多くあります。
- 『毎日聞き流すだけで喋れるようになる』
- 『ネイティブと20分話すだけで自然と覚える』
- 『3ヵ月続けるだけでマスターできる』
これらキャッチコピーは印象に残りますし、ついつい手に取ってしまいたくなるものです。
なぜなら、少しだけ努力すれば語学をマスターできるとあれば試してみたくなるからです。
辛い思いや努力をしないで目標を達成出来たり、目的を果たせるのであれば最高ですから。
楽して結果を出したいというのは自然な考えです。
語学学習は容易ではない
でも語学を勉強するということはそんなに簡単な事ではありません。
実際わたしたちは学校で3年間或いは6年間、若しくはもっと長い期間をかけて英語を勉強してきたと思いますが、全員が英語を喋れるかというとそんなことはありません。
英語を話せる人は、学校での授業以外にも時間を割いてラジオを聞いたり、ネイティブスピーカーと話したり、留学したりして能動的に勉強をしています。つまり、それなりの努力をしているから喋れるようになるのであり、その道は決して楽なものではないという事です。
外国語を自分のものにして自在に操るためにはそれ相応の努力が必要です。
中国語の勉強も同様です。努力なくしてはマスターすることは決してできません。
語学学習には不断の努力が必要不可欠
あなたは何かを突き詰めてやり遂げたことがありますか?
例えば会計士だったり弁護士などの資格を取るためには試験に受かる必要がありますが、試験に受かるためには勉強することが不可欠です。
そして勉強に費やす時間と労力は中途半端なものではありません。
例えば公認会計士の試験に合格するために必要な勉強時間は3,000~5,000と言われています。
2年間かけて試験の準備をすると仮定すると、毎日4~7時間を勉強に当てる必要があるという事になります。
それだけの努力をして初めて自分の技能として自分にインストールできるのです。
普段の努力が必要というのはスポーツでも同じです。
例えばあなたはプロのサッカー選手を目指しているとします。
その際、どれだけ練習をしますか?
毎日朝練して、放課後にも練習して、週末は試合をして、夏休みには合宿をして朝から晩まで練習するでしょう。
それだけやらなければプロになることなど到底できないでしょう。
語学の学習も同様で、普段の努力なくしては身に付くものではありません。
語学学習の本質は暗記と練習
語学をマスターするために努力する事が大切ではありますが、本質を捉えた努力の仕方をすることで最大の効果が得られます。
ではその本質とはなんでしょうか?
その答えは『暗記』と『練習』です。語学学習の本質はこの2点にあります。
1.『暗記』とは覚える事
『暗記』は、文字を見ないで口に出せるように覚える事です。そのままです。
語学の本質は、その言語を覚える事です。
何を覚えるのかというと、それは単語、文法、フレーズ、文字、発音などその言語を構成する要素全てです。
語学学習はその対象の言語を暗記することに他なりません。
暗記して、自分の頭の中に入っているからこそ、その言葉を自在に発することや、聞いて理解することができます。
日本人にとって母国語である日本語を使ったとしても、覚えていない事や分からない事は話せませんし、聞いても理解できませんよね?
ですので、言語を使いこなすためには先ずその言語を暗記する必要があるのです。
暗記というと非常に地味で大変な作業に聞こえます。
そうです、語学学習の本質である暗記は非常に地味です。
ひたすら覚えて自分の頭の中に言語をインストールしていくことで初めてその言語を使いこなす下地ができるのです。
さて、暗記をすることでその言語の『下地ができる』というのがポイントで、暗記しただけではその言語を自在に使いこなすことはまだできません。
そこでもう一つの本質を押さえる必要があります。
そのもう一つの本質とは『練習』です。
2.『練習』とは上達するように繰り返して習うこと
『練習』とは上達するように繰り返して習う事です。
『暗記』をして、言語の下地が出来たら今度は練習をして使いこなせるレベルにあげていきます。
知識をつける→練習する→知識をつける→練習する
このサイクルを回していく事で語学は上達していきます。
只管朗読(しかんろうどく)のすすめ
あなたは只管朗読(しかんろうどく)という言葉を聞いたことがありますか?
この言葉は、英語の同時通訳の草分け的な存在である國弘正雄氏が『英語の話し方』というベストセラーの中で提唱したもので、『ひたすら朗読(音読)する』という意味です。
氏は英語の勉強において最も効果があるのはこの只管朗読であると言っています。
以下、只管朗読を通して英語が上達していく様を表したものです。
- 只管朗読の必要に目覚め、テキストを決める
- テープを聞き、テキストの意味を理解する
- 単語レベルの発音をクリアする
- つっかえずに読めるようになる
- 次第に構文的な切れ目がわかってくる
- 日本語に頼らずに意味が文の先頭から自然にとれる
- イメージが生き生きと実感できる
- 朗読していて、自然さと楽しさが感じられる
- テキストの例文の応用可能性にどんどん気づく
- 自分の英語力が広がっていく可能性を実感する
英語の話し方 - 國弘正雄
戦時中、テレビもラジオもない中、國弘氏は中学校の英語の教科書を手に取って、その教科書上のテキストを500~1000回も繰り返し繰り返し音読をすることで英語を自分にインストールして、自在に操れるようになったのです。
この『練習』を通して『暗記』した内容を実践で使いこなせるレベルに持ち上げられるのです。
1日5~6時間勉強する意識で取り組む
では、どれだけ時間を割いて勉強すれば良いのか?
答えは受験勉強やスポーツと同じで1日5~6時間を1年間が一つの目安になります。
単純計算で1,800時間強。
これだけ努力すれば中国語を自分のものにすることは可能です。
ただそんなに毎日時間を割けないというのも現実です。
その場合は2年でマスターするなどのプランに変えて1日の勉強時間を短く設けるというのも手でしょう。
大事なのは語学学習に対する覚悟と不断の努力です。
勉強時間そのものは目安でしかありません。
本質である『暗記』と『練習』を意識して、『正しい努力』をしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
中国語を勉強するにあたって『不断の努力が必要不可欠である』というマインドセットを持つことが先ず重要です。
そして、語学学習の本質である『暗記』と『練習』を意識することで『正しい努力』ができ、その結果言語をマスターできるようになります。
せっかくやるからには、是非あなたも高い目標とモチベーションを持って中国語の勉強に励んでください。
そして何より中国語を使いこなしてコミュニケーションをとる事を楽しんでください。
楽しむことが一番のモチベーションにつながりますから。
ではまた。